危険な油と安全な油の違い
先日、トランス脂肪酸の危険性についての記事を書かせていただきました。ご覧になられた方から「どの油を使えばいいのか」との質問が多かったので今回は安全な油について触れていきます。
トランス脂肪酸を含まない油として、「オレイン酸」や「リノレン酸」などを含む油が挙げられます。
オレイン酸は、酸化しにくいため、加熱料理に向くと言われています。善玉コレステロールを下げずに悪玉コレステロールだけを下げる働きがあり、心臓病や胃潰瘍、十二指腸潰瘍、を予防したり、肝臓やすい臓、腸などの機能を高めて便秘解消にも役立つといわれています。
オレイン酸を豊富に含む食用油にはキャノーラ油(なたね油)、ピーナッツ油、米ぬか油、マカデミアンナッツ油などがありますが、なかでも代表的なものは「オリーブオイル」です。
なお、オリーブオイルは種類や製法によって 良し悪しがあります。おすすめは「エクストラバージンオイル」です。それ以外の「ピュアオリーブオイル」「オリーブポマースオイル」は化学溶剤などを使っ ていて、高温で精製しますので、トランス脂肪酸などの「危険な油」を含んでいることになります。
また、たとえ「エクストラバージンオイル」と書いてあっても圧搾方法で遠心分離機を使っているものは、高温で精製している可能性が高く結局トランス脂肪酸を含んでいるかもしれないので注意が必要です。
リノレン酸を豊富に含む食用油は、ラックスオイル(亜麻仁油)やシソ油などです。ラックスオイル(亜麻仁油)は、トランス脂肪酸が生成されないように低温で絞り、酸化しないように酸素を遮断した方法で作られています。
またその他にも、サバやイワシなどの青背の魚に多いEPA(エイコサペンタエン酸)とDHC(ドコサヘキサエン酸)などの油もトランス脂肪酸を含んでおらず体に良い油です。