不和脂肪酸に注目!「森のバター」

みなさん、アボカドはお好きですか。日本語では、英語名avocadoの綴りのとおりにアボカドと表記されています。昭和40年代までは、果実の表皮が動物のワニの肌に似ている事に由来する英語での別称alligatorpearを訳して「ワニナシ」とも呼んでいたそうです。ちなみに、ワニは、アフリカ・南アジア産のクロコダイルではなく、北米産のアリゲーターで、ナシは日本の梨ではなく、洋ナシのペアーです。

アボカドは、「最も栄養価の高い果物」としてギネスに認定されています。また、マーガリンの「トランス脂肪酸」が問題になり、「飽和脂肪酸」のバターが敬遠され、「森のバター」と呼ばれる「不飽和脂肪酸」を含むアボカドの人気が急上昇しました。 アボカドには、ビタミンEを筆頭にビタミン・ミネラル類が多く含まれ、食物繊維はトマトの5倍、キャベツの3倍もあります。果物・野菜類のなかでは圧倒的に脂質が多いのですが、その脂質は「不飽和脂肪酸」を多く含み、他の脂肪酸と比較して酸化しにくく、糖質もほとんどありませんので、老化の原因といわれる「酸化と糖化※」抑制に大きく役立ちます。

女性にとって大切なビタミンEは抗酸化作用から「若返りのビタミン」とも呼ばれています。その「若返りのビタミン」が、アボカドには100gあたり3.3mgも含まれています。一緒に摂取すると抗酸化作用が強力になるビタミンCも多く含まれているので、おおいに若返りが期待できそうですね。ビタミン類ばかりではなく、ファイトケミカルの「ルテイン」や「グルタチオン」なども含んでいますので、二重三重にも高い抗酸化力を発揮してくれることでしょう。

生活習慣病予防にもOK

若返って美しくなる美容には大きな働きをしてくれるアボカドの抗酸化作用ですが、老化にはどう役に立つのでしょうか。アボカドの抗酸化作用は生活習慣病の予防にも役立ちます。甘いものや脂っこい物を控え、ウォーキングに励んでも、過度のストレス・紫外線・喫煙などから発生する活性酸素が、血管や細胞組織を傷つけ劣化させることがわかっています。若い頃は、自分の体内にあるSOD酵素などが活性酸素を消去してくれますが、年齢を重ねると活性酸素消去能力が落ちてきます。

加齢とともに衰えた抗酸化力を補うため食事からの摂取が重要となるのです。アボカドの不飽和脂肪酸は体内の悪玉コレステロールを低下させる働きがあり、動脈硬化・心臓病・高血圧・脳梗塞・心筋梗塞の予防、またカリウムによる体内の余剰ナトリウムの排泄促進効果、ビタミンEによる血液改善から、むくみの解消・血行不良・冷え症の改善・血液サラサラ効果などが期待できます。

アボカドに多く含まれているビタミンEは抗酸化作用だけではなく末梢血管を拡張して身体の隅々まで血液が流れるようにする働きがあります。抗酸化作用により血液がサラサラになると、血流が良くなり栄養素や酸素を細胞に充分に届けることができますので、老化を遅らせる、すなわち、アンチエイジング(若返り)・生活習慣病の予防になると言うことです。

これから冬になり、冷えと乾燥が悩みの種という方も多いと思います。アボカドは食べて身体の中から、血流を良くしますが、アボカドオイルを化粧品としてお使いになると、身体の内と外からのアボカド効果でいっそう血流が良くなりますので、寒い冬でも顔色が良くなります。化粧水の後に保湿オイルとして、薄くお使いいただくと冷たい北風からお肌を守ります。乾燥がひどい方はお風呂上がりにたっぷりのアボカドオイルで軽くマッサージしてください。お顔のマッサージの後は、手のひらに残ったアボカドオイルでお首からデコルテ、ひじ、手の甲まで、皮膚に浸透させる感じで残さず吸収させて下さいね。きっと翌朝には、天然のビタミンEの効果を体感して頂けます。