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ステロイドとの付き合い方

毎日のカウンセリングの中で最も多いご相談は、ステロイドに関するものです。
「ステロイドを使いたくないんです。」
「ステロイドを止められなくて・・・」から始まり
「ステロイド性の白内障と診断されました。」
という深刻な方もいらっしゃいます。

ステロイドは副腎皮質ステロイドホルモンといい、副腎という腎臓の上部にある親指くらいの大きさの臓器で作られています。常に体内で作られていて、生命維持に絶対に必要なホルモンなのです。身体に対するストレスに対処し生きていくうえでとても重要な働きがあります。

ステロイドホルモンには3種類ありますが、このホルモンのうち糖質コルチコイドという成分を化学合成したものを一般にステロイド剤といって治療に用います。

アトピーの場合長期間にわたり、外用ステロイド剤を使用すると皮膚の毛細血管が持続的に拡張することとなり、特に顔は毛細血管が多いのでステロイドの吸収がよいので、赤ら顔になりやすいのです。

また、皮膚が委縮し色素沈着して茶色や赤黒い皮膚になり、さらに多用が続くと部位によってはゾウの肌のように硬く厚くなり乾燥して割れてきます。ステロイドは短期間の使用では痒みをとり、赤みを消してくれるのですが依存してしまうと大変なことになるかもしれません。

ステロイドホルモンは本来ヒトの身体で作られるべきホルモンで、熱を下げ、痛みを取り、自然治癒を助けるものです。人工で化学合成したステロイドを塗り続けると外から自然治癒力となるものをもらえるものですから、自分の力でステロイドを作る事を怠ってしまい、免疫不全の状態になりかねないのです。乱暴な例えですが麻薬中毒患者が、麻薬が切れると苦しいようにステロイド依存になるとステロイドなしでは生活できないようになってしまうのです。

一方でステロイドは免疫自体を抑えますのでリウマチ等で痛みを伴う場合など、身体に強く作用し高い効果を期待できる薬です。他の薬剤が効かない難治性の病気に素晴らしい効果を発揮します。命にかかわる病ならばステロイドは救世主となりますが、そうでなければ、長期に渡っての使用は避けた方が賢明と思います。